2005年05月29日

泳ぐのに、安全でも適切でもありません

発行:集英社

マシュマロのような恋愛事情
とても不思議な感じがする。十人の女性の主観的な視点から、男女の事情を書いているはずなのだが、鋭利な感じはまったく受けず、とても柔らかだ。まるでこの小説の空間隅々まで「江國香織」という液体で満たされている。しかもその液体はとても柔らかく、弾力性のあるものだ。なんとも表現しがたく、それでいてしっかりしているような感じがとても変な感触を自分に味合わせる。読む人が読むとてもつまらなく感じるかもしれない。でもその「つまらなさ」というのは、「斬新で鋭利で生々しい恋愛事情」というものを文字そのものに期待しているせいではないのだろうか。この作品には直接的にはそのような印象は受けない。あらゆるものが優しく包み込まれているせいで、生々しく鋭利なことがとても暗喩的に表現されている。そこがとても不思議な感触を受ける原因だと思う。

以下、各ストーリー

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posted by ハヤブサ at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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